ラディッツ
〜主人公の兄〜

主人公の兄と言うおいしい立場にありながら、大した活躍も出来ずに消えていった人物。

全519話の壮大なストーリーの中で、彼の登場した話はわずかに10話だけである。

ここでは彼について考察してみたい。


ラディッツの地球でのファーストコンタクトは農家のおじさんでした。

ここで銃を構えるおじさんに向かって、あの有名なセリフがでる。

「戦闘力… たったの5か… ゴミめ…」

こんな誰でも勝てそうなおじさんに対しても戦闘力を計る事を忘れない慎重派のラディッツ。

結局このおじさんを殺す事になるが、この時はまさか

ラディッツが倒せたのはこのおじさんだけになるとは思いもしませんでした


その後大きな戦闘力を追って移動、ピッコロと遭遇。

ここでもやはり戦闘力を計る事を忘れない慎重派のラディッツ

ピッコロの戦闘力に感心しながらも「しょせん俺の敵ではない」と言い放つ。

後にピッコロに殺される事を考えると、情けない限りです。

ここでいきなりピッコロの攻撃を受けますが、まったく動じずに

「くだらん技だな… ただホコリをまきあげるだけか」

と大物感あふれるセリフで返します。

しかし、慎重派の彼はホントはビビッてたかもしれません。


目的である悟空の戦闘力を見つけたラディッツは、カメハウスへ直行します。

クリリン達と談笑していた悟空に向かって一方的に話しかけますが

全く通じていないのは見ていて滑稽ですらあります。

仕方なくサイヤ人の事を詳しく解説し始めるラディッツですが、この説明の中で腑に落ちないものがあります。

「そこを攻めたいのだが三人ではちょっと苦戦しそうなんだ」

ラディッツが苦戦する相手でも、ベジータなら一撃で倒せそうだし、

逆にベジータが苦戦する相手なら、悟空はもとよりラディッツも足手まといにしかならないような…

また、「お前はまだ戦闘力が完全ではないが〜〜」と言うセリフにしても

おもわず、お前の戦闘力は完全なのか?と突っ込みたくなる所です。

その後自分の誘いを悟空に断られたラディッツは、悟飯を人質にする作戦を取ります。

典型的な小悪党のパターンです。


悟飯を連れて宇宙船に戻ったラディッツは、食料の調達に行こうとします。

ラディッツが何を食べようとしてたのかは非常に気になりますが、作中では触れられていないので割愛します。

ここでラディッツのスカウターが警戒信号を鳴らします。

「戦闘力710!!!近いぞ!!どこだ!?」

ビックリマークを6つも付けて、ビビリまくってます

しかも自分の戦闘力の半分以下の数値に。(ちなみにラディッツのは戦闘力は1500)

ここまで来ると、慎重派と言うよりビビリとしか思えなくなってきます。

そしてここで悟飯を助けに来た悟空達とラディッツとの戦いが始まります。

悟空達との戦いの最中も大物感たっぷり。

「ほう防御だけはなかなか高いようだな」

「きさまらが死ぬのも時間の問題だ」

「ふたりがかりでこれじゃあ、まるで話にならんな」

実際、ここまでは圧倒してました。

しかし、悟空・ピッコロの反撃が始まるやいなや

「バカな!!!戦闘力が上がっていく!!!戦闘力924!!!」

「こっちは戦闘力1020…30…!!!し、しんじられん!!!!まだあがっている!!!!」

「くそっ!!!!!こいつら力を自在に操りやがる!!!!!」

ビックリマーク増えすぎ

ところがピッコロの切り札、魔貫光殺砲を寸前でかわすとイキナリ強気に早変わり

ラディッツの勝利かと思った時、一瞬のスキをついて悟空がシッポを握る。

シッポを掴まれて力が出ないラディッツはここで信じられない行動に出る。

「カ…カカロット、きさまたったひとりの兄を殺す気か……!」

「も…もうやめた…!オレは心をいれかえたぞ。おとなしく、こ…この星からひきあげてやる…」

「た…たのむ信じてくれ弟よ…オ…オレはひどいことをしてしまった…だ…だが約束はかならずまもる……」

「お…おねがいだカカロット…!!しんじてくれ〜っ!!」

命乞いである。それも必死です

悟空が情にほだされてついシッポを握る手を弱めた瞬間、ラディッツの肘打ちが炸裂

そしてまたもや強気な発言。

「オレは一流の戦士だ…!弟であろうが殺すことになんのためらいももたん!」

恥ずかしいほど小物です

しかしラディッツの快進撃もここまででした。

悟飯の体当たりを受け、パワーが下がった所を悟空に羽交い締めにされ魔貫光殺砲で止めを刺されます。

その時も最後まで

「はなせっ!!オ…オレがわるかった!!にどともう、この星には来んっ!!」

と命乞いしていました。

とても宇宙一の戦闘民族とは思えないセリフです

ちなみにラディッツの最後のセリフは

「しょせんきさまらは…ただの虫ケラにすぎんのだ…」


こうして彼の生涯は幕を閉じました。

結局”主人公の兄”と言う設定は、命乞いの時にしか生かされませんでした

彼がサイヤ人の中でどれほどの立場だったかを表すセリフと共に、この考察を終わりにしたいと思います。

ナッパ「ラディッツを生きかえらせるんだな?」

ベジータ「じょうだんいうな。あんな役にたたんやつはもういらん

※追記:この記事を動画化しました→ ニコニコ動画 YouTube

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